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十河隆史について


十河隆史(そごうたかし)

1966年 岡山県玉野市に生まれる
1998年 岡山大学大学院修了(美術教育専攻)
滋賀県陶芸の森にて研修
2000年 North Carolina Pottery Center resident artist u.s.a
帰国後築窯 独立
2007年 工房を玉野市に移転

彫刻としても通用するシンプルな形に。シーンに応じて自由な発想で使ってほしい。

岡山県玉野市。天気がいい日には小豆島も見えるという瀬戸内海が見渡せる高台に、十河隆史さんの工房があります。
工房のドアを開けると、作品や道具類、そして穏やかな笑顔の十河さんが出迎えてくれます。
陶芸家として活動を始める以前は教師をされていたという十河さん。
元々美術が好きで教師時代にも制作活動をしていましたが、「好きなことをしよう」という思いから、教師を辞め、より本格的に陶芸家として活動するようになったそうです。

十河さんが手がける作品たちは、毎日の生活で使う食器など、実用品が多くを占めています。
そのため心がけているのは、出来上がりにバラつきがないようにすること、そして、お客様のもとにきちんとしたものを届けること。
土やろくろ、そして窯などに毎日真剣に向き合い、1つ1つ丁寧に手作業で作り上げていきます。
こうして生み出された作品たちには、十河さんの作品に対する思いや愛情が詰まっています。

昔から彫刻が好きだったことから、作品作りの際は、絵付けをせず、彫刻としても通用するような力強いシンプルな形にすることをイメージして制作しているそうです。
確かに実際に作品を手に取ると、力強さや緊張感のようなものを感じます。と同時に、温かみも感じます。
それは手にしっくりと伝わってくる陶器の持つ温かさと、十河さんの穏やかな雰囲気や思いが作品に詰まっているからではないかと感じます。

十河さんは、購入してくれた人には、飾っておくのではなく、実際に使って欲しいと言います。
使い方や「使ってますよ」という声を聞くと本当にうれしく、時には、意外な使い方に驚くこともあるそうです。
新しい作品を生み出す時には利用シーンを思い浮かべるそうですが、こういう使い方をしてほしいと自ら伝えるよりも、シーンに応じて自由な発想で使ってほしいと言います。

「好きなことができ、毎日求められていることがうれしい。
これを今後もコツコツと続けていくこと、そして、常に現状に満足せず、その時代の流行やライフスタイルなどにも意識を向けながらチャレンジャーとして 制作し続けていくことがこれからの目標。」と語る十河さん。


十河さんの目は、毎日の作品作りへの思いだけでなく、さらに前へ進んでいこうとする気持ち、そして「陶芸が好き」というシンプルだけれど一番大切な強い思いで輝いています。